2020年 02月 18日
映画「パラサイト」 |
えっ?アカデミー賞取っちゃった?しかも脚本賞も?
なんで?この脚本でいいの?
以下を書いたのはアカデミー賞受賞前なので、(ほぼ)そのまま掲載します。
一言でいうと「万引き家族」と似たテイストで、落ちにフタひねり加えたような感じです。
ただ、このフタひねりが問題でした・・・。
「万引き家族」もそうでしたが、特段、映画館の大きなスクリーン、豊かな音響で鑑賞する必要はありません。
以下感想をパラパラと書き綴ります(一部ネタバレ含みます)。
まず、色んな所で、これはそういう設定で、そもそもブラック・コメディだから、受け入れないといけないところがかなりあります。
・冴えないルックスの、主人公の「半地下」男子が、金持ち娘にべた惚れされます。前任の家庭教師がハンサムくんゆえに金持ち娘に惚れられているから、冴えないルックスの半地下男子に後任を頼んだのだと思ったのですが、誰でもベタぼれしてしまう、ただの尻軽なおバカちゃん。顔は川口春奈を雑にした感じ。半地下側からはいろんな格差があるけど、金持ち側からは顔面を含め格差はないということでしょうか?
・半地下女子が”美人”という設定は、向こうではそういう評価なのかなぁと。半地下だって、美人なら成り上がれるんじゃないでしょうか?半地下だから多少おつむが良くても貧乏暮らし、じゃないんですか?
・半地下女子が簡単にADHD丸出しの金持ち息子を簡単に手懐けてしまいます。当初は、違法薬でも飲ませておとなしくさせたのかと思いました。
・「志村、後ろ後ろ」みたいな場面で、これをどう切り抜けるのかが映画としてのスリルと思うのですが、コメディですらなくあっさり切り抜けます。
・金持ち母がどうしようもないバカなのですが、元モデルとの肩書でもないと、こんなバカがなんで金持ち妻になれるんだ?と思ってしまいます。が、それらしきエピソードはありません。
・地下室から地上の様子は探れないから、出入りを見られるリスクがあり、地下室から地上には簡単には行けない事になっている。これが、
地上=金持ち - 半地下=貧乏 - 地下=地底人
の対比のはずで、下から上へはいけない、なっている(はず)
ラストまでは、この設定が飲み込めれば、面白く見ていられます。
ラストでは、前述の様々な設定が簡単に、ひっくり返されます。
このご都合主義は受け入れがたいです。
場面転換のきっかけは、謀略で首にした前家政婦を簡単に家に入れるところで、
まずここで、えっ、これでいいの?という違和感が芽生えます。
まぁ、この無理な場面転換が、この後に効いてくるんだろうな、と思わせるのですが。
さらに、夢オチまでついてきます。
私は、夢オチを使うのは三流の証だと思っているので、もう、この時点で評価は最低レベルになります。
さらに、物語上の対比構造であった、地下-地上は簡単に行き来できない、が、簡単にできるようになります。
字幕にも問題がありました。
モールス信号で「助けて」と字幕を当てていたのですが、
あれは、S・O・S、です。音にすると、S:トトト、O:ツーツーツー、S:トトト、です。
決して、「助けて」=HELPではありません。
英語版でも、字幕は「HELP」何でしょうか?
おすすめ度:☆☆☆(なんだかんだ言って「万引き家族」程度)
by k1right
| 2020-02-18 00:00
| 映画
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