2019年 12月 05日
読書記録「結局,ウナギは食べていいのか問題」 |
読書記録 海部健三「結局,ウナギは食べていいのか問題」
抄録は以下の通り。
『土用の丑ともなれば、スーパーも牛丼店も、ウナギの蒲焼きでにぎやかだ。でも、ウナギって絶滅危惧種だったはず……。結局のところ絶滅するの?土用の丑にやたらと食べるのがダメ?どんなウナギを選べばいい?――気鋭のウナギ研究者が、ややこしいウナギ事情をQ&Aで整理。ウナギという野生動物と、美味しく共存する道を探る。』
タイトルにある『結局、ウナギを食べていいのか?』については、本書の冒頭に書かれてあるように、結論は述べられていません。
まぁ読めば、今は食べないほうがいい、でも将来はどうなるかわからないので、今食べないからと言って、この先好転するかどうかはわからない。
であれば、別に、今食べちゃってもいいんじゃないか?となるといえばなります。
それぐらい、ウナギの現状は、商業的、学術的に整理されていないということなんでしょう。
一方で、養殖~放流に関して、他の魚種にも応用できそうなトピックもあります。
例えば、(ゲリラ的なものも含め)養殖ニジマス(他のマス類も含む)の放流は、私の大好きな道東をはじめ各地で行われていますが、実はかなりリスキーな行為であることが類推できるとも言え、熟慮が必要な行為であることが推測できます。
おすすめ度:☆☆☆☆(お魚好きを始め、アングラーや、自然一般に関して興味のある方すべて)
『2020年漁期(19年11月~20年5月)に国内で採捕されたシラスウナギのうち、36・8%が出所不明だったことが8日、水産庁への取材で分かった。シラスウナギは絶滅が危惧されるニホンウナギの稚魚で、養殖に使われる。国や採捕を許可する都府県は取引の透明化を進めているが、密漁や横流しなどの不正流通が依然として横行している実態が浮かび上がった。
20年漁期に国内の養殖業者が池入れしたシラスウナギは計20・1トンで、このうち3・0トンは中国などからの輸入だった。17・1トンは国内の漁師が採捕したとみられるが、各都府県への報告は10・8トンにとどまり、6・3トンが出所不明となっている。
出所不明の割合は前年の漁期から3・7ポイント低下したものの、豊漁だったこともあり、不正流通量は4・2倍に増えた。漁は静岡県など24都府県で行われ、本県を含む主産地の多くで出荷先が指定されている。ただ、取引価格の高騰でシラスウナギは「白いダイヤ」とも呼ばれ、県内の複数の関係者によると、「正規価格より高く買い取る裏ルートが存在する」という。
水産庁は密漁の罰則を強化するとともに、漁の形態を現行の特別採捕から厳格な許可漁業に移行して流通の適正化につなげる方針。』
by k1right
| 2019-12-05 00:00
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