2019年 10月 26日
韓国首相の来日についての朝日新聞のスタンスがよくわからない |
一般には朝日新聞は韓国寄りだと言われています。
しかし、一連の記事を並べると必ずしもそうとも言えないのです。
このように一つ一つの事実は、ストレートに報道していて
読者が繋げることができれば、なんか変じゃね?と思えるようにしてくれているのです。
『安倍晋三首相は24日午前、首相官邸で韓国の李洛淵(イナギョン)首相と約20分間、会談した。李氏は文在寅(ムンジェイン)大統領からの親書を安倍首相に手渡した。悪化している日韓関係の好転につなげられるかが焦点だ。』
しかし、その数日前はこんな事を言っています。
『・・・憲法上は首相はたしかにナンバー2なのですが、実質的にそう言えるかどうかは時の政権によって異なります。
・・・大統領府に比べると李氏の影響力はさほど大きいと言えないでしょう。』
”首相”というと、日本の首相と近しい立場なのかと思わせておいて
実際には政権のNo.2なんてことはなく
大した影響力はないと暗に述べています。
合わせて読むと、
韓国の李洛淵(イナギョン)首相はただのメッセンジャーでしか無く
特に相手をする必要はない、としか読み取れません。
ここで、2018年12月の以下の記事を再掲します。
例の、知日派と言われた、「盗っ人猛々しい」発言のお方です。
知日派と言ってもこの程度です。
日本語堪能だからといっても、政権での影響力はないんですし、
そもそも三権分立を盾に、徴用工判決に介入できないと大統領もおっしゃられているのですから
いくらメッセンジャーがお手紙を持ってきたところで何も変わるはずがありません。
もし、朝日新聞が韓国寄りというなら
それは、この手の記事を客観的な風で書いておいて
矛盾や変節を指摘していないという点でしょうか?
『韓国の聯合ニュースは18日、文喜相(ムンヒサン)国会議長がインタビューで、天皇陛下が元慰安婦に直接謝罪すれば慰安婦問題は解決できるとした発言に日本側が反発していることについて「謝罪する側が謝罪せず、私に謝罪しろとは何事か。盗っ人たけだけしい」などと批判したと報じた。』
『韓国の文喜相(ムンヒサン)国会議長は11日、外国メディア向けの記者会見で、日韓慰安婦合意について、「韓国人の大部分が間違った交渉だったと判断している。慰安婦は同意しなかった」と指摘した。「(安倍晋三首相の)誠意のある謝罪さえあれば、(日本が慰安婦財団に拠出した)10億円は問題ではない。1円もなくても解決できる」とも語った。
文氏は合意に基づいて設立された財団の解散はやむを得ないとの考えを示した。一方、元徴用工への損害賠償を認めた大法院(最高裁)判決が人権問題などを考慮した結果だとしたうえで、「韓国人は誰もが受け入れるしかなく、異議は唱えない」と述べた。「三権分立であり、司法の判決をひっくり返すことはできない」と立法府として介入しない考えも示した。
文氏は韓日議連の元会長。昨年5月、文在寅(ムンジェイン)大統領の特使として訪日した際に安倍首相らと会談し、日韓慰安婦合意について「合意をすぐに破棄したい、再交渉を求めたいということではない」と語っていた。(ソウル=牧野愛博)』
『日韓関係打開の切り札になれるか――。22日、韓国の李洛淵(イナギョン)首相が天皇陛下の「即位礼正殿の儀」に合わせて来日し、安倍晋三首相とも会談する予定です。そもそも大統領がいる韓国で、首相とはどんな立場なのでしょうか? その政治的発言力は? 韓国政治に詳しい奥薗(おくぞの)秀樹・静岡県立大准教授に聞きました。
――韓国の首相とはどんな仕事ですか。
「首相」はあくまでマスコミ用語です。韓国語での正式な名前は国務総理です。
――なぜ首相と呼ばれるのですか。
韓国の憲法には、「国務総理は大統領を補佐し、行政に関し大統領の命を受け行政各部を統轄(とうかつ)する」とあります。各部というのは日本の各省庁にあたります。各省庁を統轄する仕事は日本でいえば首相ですから、マスコミでもそのように呼ばれているのでしょう。
――各省庁を統轄しているということだから、韓国の首相は大統領に次ぐ政権ナンバー2といっていいわけですか。
ところが、そうでもないんです。憲法上は首相はたしかにナンバー2なのですが、実質的にそう言えるかどうかは時の政権によって異なります。韓国では、外交・安全保障、経済など国の重要政策を決めるうえで、大統領が行使できる権限やその影響力が多岐にわたります。大統領の下で独自性を発揮できず、お飾りにすぎないとみられた首相もいれば、大統領にも物申す発言力をもち、まさにナンバー2として機能した首相もいました。
――大統領の権限が強いなかで、首相を置く意味はどこにあるのでしょうか。
1987年の民主化まで、韓国では軍人出身の大統領による強権的な統治が続きました。その年の年末につくられた現憲法で、首相には、大統領による権力の濫用(らんよう)を防ぎ、その力を牽制(けんせい)する存在としての役割が期待されています。「国務総理は国会の同意を得て大統領が任命する」との規定があり、国会の承認を必要とすることで、制度的には、首相に強い権限が与えられているのです。大統領が好き勝手に首相を選べない仕組みです。
――いまの文在寅(ムンジェイン)政権で、李洛淵首相にはどの程度の発言力があるのでしょうか。
韓国で日本の首相官邸にあたるのは大統領府ですが、建物の名前から青瓦台とよばれています。いまの文在寅政権は「青瓦台主導」と言われていて、大統領府に比べると李氏の影響力はさほど大きいと言えないでしょう。』
追記)
2019/10/25の社説では『李氏は、文在寅大統領を支える政権のナンバー2である』と書いています。
社説を書かれている方は、10/22の自紙の記事を読んでいないのでしょうか?
by k1right
| 2019-10-26 00:00
| 朝日新聞
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