2018年 10月 27日
読書記録「ロンリネス」 |
読書記録 桐野夏生「ロンリネス」
抄録は以下のとおり。
『東京湾岸のタワマンに暮らす岩見有紗は、夫とのトラブルを乗り越えたかに見えたが再びぎくしゃくしている。そんななか、同じマンションに住む高梨と急接近し、ママ友でW不倫中の美雨ママに相談をするうちに、有紗は高梨に強く惹かれていることに気づく――』
女性月刊誌『VERY』連載とのことで
媒体によってこれほど作風が変わるのか驚きました。
どろどろした不倫、というのではなく、ただグズグズしただけの不倫するかしないか焦らしておいて、どんでん返しもなく、最後にする、というものです。
これとセットになった作品があるとのことですが、まったく食指が動きませんでした。
こんなくだらない人物像で一冊の小説が書けるのが新鮮な驚きでした。
一人の人物に呼び方に、本名の名字、本名の名前、子供の名前+ママと、3通りあり、何ら説明がないので時折混乱しました。自然な会話といえばそれまでですが、わかりにくいです。
ただ、主人公を含む各々の人物に全く魅力が感じられないので、個体識別に拘る必要はないかもしれません。
おすすめ度:☆★★★★(雑誌の1ページとして)
by k1right
| 2018-10-27 00:00
| 読書記録
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