2018年 03月 17日
読書記録「ノーマンズランド」 |
読書記録 誉田哲也「ノーマンズランド」
抄録は以下の通り。
『またしても同僚の殉職を経験し、心身に疲弊の残る姫川玲子が入ったのは、葛飾署管内で起こった若い女性の殺人事件捜査本部。心機一転、玲子はあらゆる伝手をたどり、事件の全体像を探りはじめるが…。』
まず、シリーズ物をすべて読んでいないこと、
読んでいるものもありますが、うろ覚えであることを宣言しておきます。
なぜか主人公の女性刑事のビジュアルが篠原涼子から離れられません。
だって、”背の高いモデル系美人”って言う設定で、テレビの竹内結子を思い浮かべるのは難しいでしょう?
もっと単純に、主人公が”姫川玲子”で”篠原涼子”と音感が似ているからとか?
まぁそれはそれとしておいといて。
私の勘違いでなければ、抄録にもある”若い女性の殺人事件”はちゃんと決着していような?
していたとしても、かなりおざなりで済ませています。
これでいいのか?という思いが残りました。
北による拉致被害者が自死を選ぶというのは
北に拉致されたら過酷な環境下で一生元に戻れない、とわかっているからで
当時の拉致被害者が、それを理解していたとは思い難いです。
ただ、拉致されたまま行方不明という設定では、
北に乗り込んで奪還だの何だの、作中での主人公の逡巡通りとなり
話が堂々巡りとなるので、仕方がないのかもしれません。
むしろ、拉致犯が行き掛けの駄賃として強姦でもして、
それを嘆いて拉致被害者が自死するとでもしたほうがより強い動機付けとなったかもしれません。
それはそれでリアルではないかもしれませんが。
本来の警察小説的には、証拠の改ざんのほうが、よっぽど問題だと思うのですが
これらは、おいおいシリーズ中で明らかになっていくのでしょう(と期待を込めておきます)。
シリーズ物のお約束として、**事件の時の~とか、設定を引きずっているので
シリーズ物として読んでおかないと、ちょいちょい頭の中に?が浮かびます。
その点は事前に了承しておく必要があります。
おすすめ度:☆☆★★★(このシリーズの読者が対象です。
警察が舞台のハードボイルドものなのでロジックを求める向きには好まれないでしょう)
by k1right
| 2018-03-17 00:00
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