2017年 06月 13日
本日(6/13)の北海道観光ニュース-知床岳遭難続報 |
6/13 WEB版道新「意識不明の80歳男性死亡 知床岳」
『【斜里、羅臼】オホーツク管内斜里町の知床岳(1254メートル)の山岳ツアーに参加し、登山中に低体温で意識不明となっていた伊達市の無職Sさん(80)は12日午後、道警山岳救助隊などに収容され、根室管内羅臼町内の診療所で死亡が確認された。中標津署は同行した山岳ツアーガイドから事情を聴くとともに、死因などを調べている。
Sさんは40~60代の男女7人と男性ガイド2人とともに10日から2泊3日の日程で羅臼町から入山。11日午後3時ごろに寒さを訴え、自力歩行が困難になり、同日午後10時10分ごろ、同行した40代男性ガイドが110番で救助を要請した。』
知床岳に関してヤマケイオンライン-知床岳より
『知床半島の岬突端部近くにあり、頂上付近はなだらかな台地状。ポロモイ台地には小さな堰止め湖沼群が見られる。
アイヌ語でシリエトクは「地の涯」の意味で、文字どおり原始郷の山で登山道はない。
夏期は羅臼側を海岸沿いに観音岩まで行き、ウナキベツ川を遡行し、ポロモイ台地から稜線伝いに頂上に出られる。斜里側はコタキ川を遡行するが、河口までは船か海岸伝いに行くしかない。険悪な沢を遡行し、源頭からブッシュやハイマツが連続し、アブ、蚊、ブヨの猛攻と熊の危険から逃れる慎重さも必要で、余裕を持った日程を組まなければならない。むしろ積雪期の方が快適に登れるが、知床特有の海から吹きつける強風雪に耐えなければならない。
山頂からは国後島が間近に眺められ、すばらしい展望である。』
ツアー主催者のHPによれば保険については、
『●北海道の山・・・ガイド料金には国内旅行傷害保険が含まれます。なお、当保険の補償額を超える保障は負いかねます。死亡・後遺障害100万円/入院日額1,500円/通院日額1,000円』
とありますが、道なき道をいく、いわゆる”冒険行為”に当たる可能性があり、通常の登山のように保険が適用される家は微妙な気がします。
さらにツアー主催者のHPには以下の記述もありました。
『ガイド山行であっても100%お客様の安全を保障できるものではありません。山岳地帯における通信は困難であり、気象条件は厳しく、事故、地震、火山噴火、土砂崩れ、雪崩等緊急事態にあった場合、すみやかな救出や充分な手当てができないこともあります。お客様には山行に伴う危険について、充分認識された上で参加されるようお願いいたします。山行中、お客様が事故等にああわれても、当社ではその責任を負いかねる場合があります。』
『登山行動それ自体は、参加者各自の主体的意思による移動行動であるため、行動中の事故は各自の責任となり、当社ではその責任を負いかねます。危険箇所の通過に不安のある方は、ガイドにその旨を申しでてください。ガイドがサポートします。山行中の安全は原則的に参加者各自に帰属し各自の技術、体力に大きく左右されることをご理解の上ご参加下さい。』
要は自己責任ということでしょう。
偶然ですが十勝岳でも死亡事故が発生しています。
『【美瑛】11日午前6時15分ごろ、上川管内美瑛町の十勝岳(2077メートル)頂上付近で、登山者から「男性が倒れていて、呼吸がない」と110番があった。大雪消防組合(本部・美瑛町)の署員らが約4時間半後に現場に到着し、男性を収容したが、死亡が確認された。
旭川東署によると、所持品などから亡くなったのは道外の50代男性で、1人で入山したとみられる。同署が身元確認を急ぐとともに、死因を調べている。』
季節外れの低温が影響しているのでしょうか?
『道内は13日、上空に冷たい空気が流れ込んだ上、晴れて地表の熱が奪われる放射冷却現象が重なり、根室管内中標津町の中標津空港と稚内市沼川で、最低気温がともに氷点下1・4度となるなど、全道12地点で氷点下まで冷え込んだ。札幌管区気象台によると、道内で6月中旬に氷点下の気温を観測したのは5年ぶり。
最低気温は釧路管内弟子屈町川湯で氷点下1・2度、釧路市阿寒湖畔でも同1・1度となり、道東や道北を中心に4月中旬から下旬並みの寒さとなった。札幌市は5月中旬並みの7・9度だった。』
cf.
『11日夜、知床半島の知床岳に登っていたグループから「男性1人が低体温で意識不明の状態になった」と、警察に通報がありました。
消防によりますと、午後1時半前に山の中で男性を発見しましたが、心肺停止の状態だということです。
警察や消防によりますと、11日夜10時すぎ、知床岳に登っていた10人のグループから「1人が低体温で意識不明になったので、救助してほしい」と通報がありました。
このうち、登山者の男女7人とガイドの男性1人は午前9時半前にふもとの海岸に自力で下山し、いずれも大きなけがなどはないということです。
遭難したのは伊達市の80代の男性で、消防によりますと、午後1時半前に付き添いのガイドの男性と一緒にいるところを発見しましたが、男性は心肺停止の状態だということです。
登山には東京や大阪などから40代から80代の男女8人が参加していてガイド2人が同行し、10日から2泊3日の日程で、羅臼町側のふもとから入り、山頂を往復する行程だったということです。
自力で下山して歩いていたところを消防の救助隊に発見された8人のうち、ガイドの武石誠さん(42歳)は当時の状況について、「きのうは午後から小雨が降り出した。下山途中、『ちょっと寒い』ということだったので、着替えをしてもらって温かい飲み物を飲んでもらった。午後3時ごろから男性が自力で歩くのが難しい状態になったので、担いで途中のキャンプ地まで下りた」と話しました。
その上で、「テントのある場所までは意識はあったが、午後7時ごろ、テントの中で服を交換しているうちに意識がなくなった」と話しました。
ガイドを派遣した札幌市の山岳ガイド会社「アルパインガイドノマド」によりますと、今回の登山には、東京や大阪などから40代から80代の男女8人が参加し、ガイド2人が同行したということで、10日から2泊3日の日程で、知床岳の羅臼町側のふもとから入り、山頂を往復する予定だったということです。
11日は、知床岳の中腹のテントを設営した場所からおよそ6時間かけて山頂まで行ったあと、再び中腹に戻る予定でしたが、11日午後10時半ごろ現地のガイドから、「参加者の80代の男性が意識不明になった」と連絡があったということです。
山岳ガイド会社の宮下岳夫代表は、「今回の事態を非常に重く受け止めている。登山の可否は事前に参加者の登山経験などをふまえてガイドが判断していて意識不明になった男性は15年以上の経験があるベテランだが、きのうは急に天候が変わって気温が下がったことが影響したのかもしれない。同行したガイドから詳しく状況を聞いて今後の対応を考えたい」と話していました。』
by k1right
| 2017-06-13 17:00
| 北海道ネタ
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