2017年 03月 13日
読書記録「サバイバルファミリー」 |
読書記録 矢口史靖「サバイバルファミリー」
抄録は以下の通り。
『2017年2月11日公開の話題の映画「サバイバルファミリー」原作本。ある日突然、電気がこの世界から消滅! 東京に暮らす4人家族(鈴木家)が直面する、超絶不自由生活! 次第に食料や水が乏しくなっていく中で、父は決断を下す。東京を脱出する! 何が起きているのか分からない状況下、果たして、鈴木一家は生き残れるのか。笑いあり涙あり、平凡な家族の感動の物語。』
映画を見なくても、本としてそれなりに成立している作品でした。
ラジオで監督の話を聞いただけで、主役以外のキャストも知らず読んだので、キャストを聞いた後はむしろ違和感がありました。
この違和感が解消されるか否かは映画次第でしょう。
正直、すべての電気が消える、という設定は、非現実的です。
電力供給だけではなく、乾電池や車の発電機構まで消えるものなので、
割りと考え安い、発電が止まるとか、電力供給網が止まるとかそういうレベルではありません。
サバイバル物としてもリアリティはありません。
特に夜の過ごし方がスポイルされていたりします。
また、家族4人の数日分の米をはじめとする水と食料を抱えながらをママチャリで移動するというのもありえません。
それでも、ユーモラスでテンポのいい筆致でサクサク読ませてくれるのは、作者の能力の高さであるといえます。
まぁ映画のノベライズと考えれば、かなり出来の良い部類に入ると思います。
おすすめ度:☆☆☆★★(良質な娯楽小品として)
by k1right
| 2017-03-13 00:00
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