2016年 01月 19日
軽井沢スキーバス事故で思うこと |
そもそもまともな工程表などなく、出発地と目的地しかなかったとかなんとかの報道もありますが、木島平などを経由して最終目的地が淫ら尾(懐かしい響きでしょ)斑尾だったとか。
今も昔もあんまり変わっていないかと。
報道を見ていると、予定の工程表を変えなければ、碓氷峠などという危険なところを通ることなく済んだのに、という声が大きいようです。
でも、
そもそもこの工程表がおかしくないですか?
原宿-(一般道)-練馬IC-(関越道)-高坂SA-東松山ICー(一般道)ー松井田妙義ICー(上信越道)ー佐久ICー(一般道)ー斑尾?
なんで東松山ICなんて半端なところで一旦高速を降りて
下道を通って
松井田妙義ICなんて、さらに半端なところで高速に入り直すのだろう?
しかも一度は高速に入り直したのに、
佐久ICなんて半端なところで降りるんでしょう?
そこを疑問視しないとだめじゃないでしょうか?
しかも、このルートってカーナビで設定するのはかなり面倒なんです。
まず、原宿と練馬ICの間の何処か(妥当な場所が分かりません)を指定して、
東松山ICと松井田妙義ICの間の何処か(妥当な場所が分かりません)を指定して、
さらに佐久ICの先の一般道の何処か(妥当な場所が分かりません)を指定して、
さらに時間調整用に、一般道での適当な休憩場所(道の駅か?)を指定しなければなりません。
プロドライバーはカーナビなんて使わない?
いえいえ、プロドライバーほど時間を重要視するので
到着時刻を予想してくれるカーナビは必需品です。
今回のように経験の少ない運転手なら尚更です。
バスにカーナビがなくてもスマフォアプリで十分です。
無料のYahoo!カーナビでも良いんです。
なんでも、高坂SAで休憩しそこねて(スルーしたとか、混んでたとか諸説あり)
そのまま行っちゃって、しかたなく上里SAで休憩して(休憩回数の?)帳尻合わせをして、
さらに高速料金の帳尻合わせをするため下道で行ったとか。
自分なら、練馬ICから長野以北の飯山ICまで高速を使います。
運転が楽ですし、時間も読みやすいですし、燃費もいいです。
コスト中に燃料費の占める割合の高いバスならなおさら燃費は重要視されるはずです。
そもそも上信越道なんて、難所である碓氷峠超えを回避するためのものです。
ひとつ考えられるとすれば、
工程表のルートが燃費と時間と高速料金のバランスが絶妙だった、ということぐらいでしょうか?
高速をずっと使ってしまうと、早く着いてしまいます。
11時に原宿を出ると3時か4時には淫ら尾(しつこい)斑尾に着いてしまいます。
以前は、早朝着(というか深夜)でも大広間に荷物を置かしてもらえて少し休憩させてもらえたのですが、そういうのが無くなっちゃったんでしょうか?
安スキーツアーの原価についてはこれが詳しいです
それでも、とにかく、言わなければならないのは
「シートベルトをしろ」です。
法で決められているとか、いないとか
シートベルトを薦めるアナウンスがあったとか、ないとかではなく、
そもそもなんでシートベルトを締めるのか考えなければ駄目でしょう。
亡くなったのはすべて選挙権のある立派なオトナなのです。
自分の頭で考えられると想定されているクラスタなのです。
少なくともシートベルトさえしていれば、もっと死者が少なくて済んだはずです。
とにかく、シートベルトはしなさい、と言わなければならないのです。
このタイミングで、シートベルトを締めることを推奨しなければ
この事故で亡くなられた12名は無駄死です。
なんの教訓も残さないことになります。
危ないツアーの見分け方?
未熟な運転手の見抜き方?
格安ツアーのリスク?
少なくともそんなことじゃないでしょう。
ちなみに自分は飛行機でも高速バスでも友人の運転でも家族の運転でも必ずシートベルトをします。
「危ないかも」なんて思ってからシメても間に合うはずがないからです。
飛行機の乱気流は予測できません。
突然、前の車が急ブレーキを踏むとか
高速で年寄りが逆走してくるなんて予測できますか?
バスに乗って寝ていて、路面が凍結しているか否かなんてわかりますか?
Fランではない大学生でそのレベルの判断ができないこと、
それを批判できない風潮がすごく嫌な感じがするのです。
今夜(2016/01/18)のNHKクローズアップ現代のテーマはこの事故です。
サブタイトルは「検証 スキーバス事故 安全どう確保する」です。
これをそのまま「自分の安全をどう確保する」とすれば自明でしょう。
3列シートのフルリクライニングの高級バスに乗っていたとしても、
リッチな友人の運転するゲレンデヴァーゲンに乗っていたとしても、
同じことです。
まぁ、自分なら4列シートの観光バスなんて、絶対に選択しませんが。
2016/01/19 11:50追記
尊敬する麺通団の田尾さんですら、のんきなことを仰っていました、残念です。
2016/01/17の麺通団「団長日記」(更新されるとこのURLではなくなります)
『某氏 そうじゃないんですよ。私はバスに乗り込んですぐ右の席、運転手が斜め前のすぐそこに見える席に座ってたんですけど、結構年配の運転手でね。発車してからずーっと、幹線道路に出てもずーっと、時速40キロぐらいでゆっくりゆっくり走るんです。
・・・
こういう事故や事件のニュースがあると、いつものように一切の情緒と当事者の立場を排して「自分だったらどうするか?」と考えてみるのが私のトレーニングの1つ。
・・・
同じ客の立場である自分はこれからどうすればいいのか? 例えば、「安いものには安いだけの理由がある」という原理原則を再確認する。この世に「絶対安全」などはないのだから、気をつけながらも「何が起こってもおかしくない」というメンタルトレーニングをする。身の回りのいろんなリスクをロジカルに理解して、なるべく事前に自分でリスクを最小限にする努力をする…等々を改めて考えて、これからの自分の行動に生かしていくわけである。』
繰り返します。
「シートベルトをしろ」です。
by k1right
| 2016-01-19 00:00
| 軽井沢スキーバス事故
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