2015年 02月 27日
きつかった現場(2):ものに |
すごいコンサルさんと仕事をした時のお話。
それはみかかデータさんではなく、”ものに”という財閥系の会社。
うちは二次受けでクライアントさんとの間にそのコンサルさんがいたのだが
このコンサルさんが何ができる人かさっぱりわからなかった。
仕様書類は書けないし、設計書は概念モデルもER図もUI設計も画面遷移図とかも一切書かず、
かといってプログラムは組めないし、テストの設計や管理もできない。
かといって簿記とか法律とか関連分野の知識もなく
本当に何が得意なのかわからない人だった。
じゃあ最近多いパワポ使いかというと、ドキュメント類は全く作らず
クライアントとどうでもいい話をして帰るだけのひとだった。
打ち合わせには同席して議事録を書いたのだけれど、コンサルさんの発言にほとんど残すところがなくて、あとで議事録を見ると本当に居ただけになってしまうので、なんとか発言記録を残したが、要はコンサルさんもこれに同意したとか、了承したとかそんなのばかりでほんとうに困ったのだった。
さらにこのコンサルさんの下に若い男の子がいたのだが、この子は更に何をしに来ているかわからない人で、今となっても何のために存在していたかわからないくらいだ。
それならばせめて議事録くらい書いてもいいと思うのだが(こちらは建設的な発言をしつつ議事録を書いていたのだ)、ドキュメント書きは下々の仕事だと思われていたようだ。メモひとつ取らず、議事録を読んで「これ、どういうことですか?」と同席していたはずなのに確認を乞う始末であった。
システムそのものはプラントの生産高の生データからクライアント別の請求精算をするシステムでDB系+帳票印刷でそんなに複雑なものではなかった。
いちばん凄かったのは、設計の最終段階で私が書いた設計書と仕様書をコンサルさんがチェックしクライアントさんに提出した時のこと。
いつもの癖で校正履歴を付けるように提出して
クライアントさんから帰ってきたドキュメントをチェックしたら
修正されていたのは作成者の名前と会社名だけでその他一切修正されていなかった。
コンサルさんはバグには非常に厳しい人で、いつまでに治せとか、どうしてバグが起きるんだとか、誰にでも言えるようなことを言うばかりで、その割にバグ管理も出来ないので、わたしが作成したバグ票とその一覧を見て、クライアントさんに今季はこれだけのバグが出ていくつ潰してと、資料を口頭で説明するだけで、その頃になるとクライアントさんもコンサルさんの能力に気付き、適当にあしらうようにして、大事な話はコンサルさん抜きで話すようになってきた。というのも、バグやミスがあるとクライアントさんには「いついつまでに直させますから」と勝手に約束し、わたしたちには「いついつまでに直せ」と言うだけなので、いないほうが話が具体的になり結果的に進捗が早いということに気づいたからだ。優先順位も重要性も工数も何もなしだから仕方がないといえば仕方がないのであるが。
まぁそんなんだったから次期版からはクライアントさんが
コンサルを外してうちが一次受けになり、
中抜きが無くなったのでクライアントさんにとっても安くなったし
うちも単価を上げてもらえて、
ものにさんもカス仕事がひとつ減って
まぁ、三方良しのめでたしめでたしとなったのであった。
そのコンサルさんは早期退職して、どこかで”元ものに”を売りにするコンサルとして働かれていると聞きました。
もし、どこかで”元ものに”のコンサルと出会ったら注意したらよいかもしれないと思うのです。
業界で評判が悪いので有名なのは”元にぼも”ですが、”元ものに”にも注意した方がいいですよというお話なのでした。
※日本語キーボードを参照してください。
by k1right
| 2015-02-27 00:00
| きつかった現場
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